ごあいさつ
Message
日本のブルーベリー栽培の歴史は意外にも長く、まもなく80年を迎えようとしています。
寒冷地での「北部ハイブッシュ」、温暖地での「ラビットアイ」「南部ハイブッシュ」の導入を中心に、北海道から九州・沖縄まで栽培は全国各地に広がっています。
しかし、その現実は必ずしも成功例ばかりではありません。中には期待するほどの成果が得られず、失敗例も少なくないようです。理由はいくつかありますが、一番は「適地適種類」が守られていないことがあります。

当園では岩手の気候に合わせ、寒冷地向きの北部ハイブッシュ系約36品種、約3,100株を15,000㎡に栽培しています。ブルーベリーは気象条件に適した種類を選び、栽培の基本さえ守れば、経済栽培だけでなく庭や鉢で育られるので庭づくりにも適した果樹です。自宅の庭で摘み取った果実を味わったり、料理に使って楽しむ事もできます。
*「ブルーベリーの栽培方法」についても掲載していますのでご覧ください。
最近ではデジタル社会の進展により、自然と触れ合うことの重要性が再認識されています。ぜひ当園で自然の恵みを感じ、新鮮なブルーベリーを味わってみてはいかがでしょうか。
施設概要
Information
ブルーベリーの効用
Benefits of blueberries


眼精疲労改善作用
欧米では昔から野生のブルーベリー果実を摘んで、食料や薬としてきました。
特徴である果実の瑠璃色(るりいろ)は、アントシアニンと呼ばれる色素によるものです。このアントシアニンには「視力回復効果」があると言われています。
私たちの目は、水晶体を通った光が網膜に映し出されて、その刺激が脳に伝えられて何が見えたのかを判断しています。このカギを握るのがロドプシンという物質で、網膜に光が映しだされると構造を変化させて脳に刺激を伝えます。
しかし、目を使い過ぎて疲れてくると、ロドブシンの再合成が間に合わなくなって、目が見えにくくなります。アントシアニンは、このロドプシンの再合成を高める作用があるとされているため、目に良いと言われています。
抗酸化作用
ブルーベリーはポリフェノールが豊富なので、癌(がん)・心臓病・老化などの要因と言われている活性酸素を強く抑制することが知られています。(抗酸化作用)別の研究では、ブルーベリーの複合物が尿管の健康を促進して、尿管感染症のリスクを軽減する作用があるという報告もあります。
ブルーベリーの栽培方法
How to cultivate blueberries
01
育て方の基本ポイント
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育て方の基本ポイント
- 酸性の用土で育てる
ブルーベリーは酸性の用土(pH4.5~pH5.2 目安)で健康に育ちます。酸度未調整のピートモス(酸性)を沢山入れた用土で育てるとすくすくと大きくなります。
ブルーベリーを植えたけど元気がない、葉が黄色くなる、なんて話の多くは普通の用土に植えてしまったための失敗です。もし、間違って普通の用土に植えてしまっていたら、今からでも遅くはありませんので、植え替えてあげてください。
※一般的な果樹・野菜は弱アルカリ性の用土を好み、石灰などを撒いて土をアルカリ化しますが、ブルーベリーはこれとは正反対なので注意してください。 - 水を十分に与える
ブルーベリーは水切れにすごく弱いです。鉢で育てるときは、土の表面が乾いてきたら即水をあげてください。露地植えのときも、雨の少ない時期には水やりが必要です。 - 十分な日当たりを確保する
ブルーベリーは日光を好む植物です。日当たりの良い場所に置いてあげてください。
02
露地植え栽培
02
露地植え栽培
- 植え付け場所の準備
できるだけ日当たりの良い場所を選び、ブルーベリーに適した酸性で有機質に富む土壌になるよう土壌改良します。
露地植え栽培の成功/失敗は植付け場所の土壌改良にかかっています。最も失敗の無い方法は、植え付ける場所に径、深さともに50cm程度の穴を掘り、そこを十分湿らせたピートモス(約50リットル)のみで埋めるのが確実です。ピートモスは、大袋で購入してもそれなりの値段がしますので、コスト的には高くつきます。 - 苗木の選択
岩手の寒い地域では、ハイブッシュ系を中心とした方が良いです。また、ラビットアイ系のティフブルーもよいです。(当園でも北部ハイブッシュ系30種とティフブルーを販売します。) - 植付け
植付け場所を十分に湿らせてから植付けます。苗の根鉢を崩さず、そのまま植え付けたほうが良いです。
植え付け時期は、春に芽が動き出す前(4月頃目安)が良いですが、5月~6月でも十分な潅水をすれば植え付けられます。植付け後は、土壌水分を均一にし、保湿性を高めるために、樹のまわりをマルチングします。マルチングの材料は、木屑、モミ殻、枯れ草などの有機質材料が土壌改良のためにもお勧めです。マルチリングの深さは10cm以上あった方が良いようです。 - 日常の管理
露地植えの場合でも、夏場の雨の少ない時期には水やりが必要です。露地植えだからといって、水やりをサボると成長が良くない、または、枯れてしまうので注意が必要です。夏場に十分な潅水をするしかないので、成長の良否が分かれます。
また、12月または3月頃の休眠期間に株の周りを、根を傷めない程度に掘り起こし、新しいピートモスを毎年入れてあげると成長が良くなります。マルチ材料に関しても年何回か追加していくと土壌改良にもなり、成長良好です。
また、幼果が成長している時期に水不足になると、樹は枯れないまでも、実の味が落ちます。美味しい実を沢山収穫するためには、水の管理に気をつける必要があります。 - 施肥
春芽が動き出す前に元肥を与え、収穫が終わったところでお礼肥を与えます。元肥は遅効性の肥料を使い、お礼肥は速効性の肥料を使うのが良いと思います。
03
鉢植え栽培
03
鉢植え栽培
- 苗木の選択
どの品種でも鉢植えで育てられますが、できればあまり大きくならない品種を選ぶと手入れが楽です。鉢の置き場の広さ、鑑賞性も求めるかどうかなどを加味して品種選択すると良いと思います。 - 用度と鉢
ブルーベリーは酸性土(pH4.5~pH5.2 目安)で、有機質に富んだふかふかな土を好みますので、用土は酸度未調整のピートモスを5割以上配合したものがお薦めです。
ブルーベリーがうまく育たないという例の大半が用土の失敗で、他の一般的な植物と同じように弱アルカリ性の用土で育ててしまったものです。
その他用土に関する注意点は、水持ちが良い用土を使うことです。ブルーベリーは水をよく吸い、水切れにとても弱いので、夏場の暑い時期に朝晩の水遣りで足りるだけの保水力のある用土を使うことが必要です。この点についてもピートモスを5割以上配合すると良いです。
〈当園での例〉
●プラ鉢+ピートモス100%用土:最近はこの組み合わせで栽培しています。水持ちも良くブルーベリーの成長も良好です。注意点は、絶対に乾燥させないことです。一旦ピートモス100%の用土を乾燥させてしまうとなかなか水を吸ってくれなくなります。(=ブルーベリーが枯れる)。
●プラ鉢+ピートモス70%鹿沼土30%用土:水持ちと水はけのバランスがとれていて栽培しやすいです。 - 植付け
購入したポッド苗よりも2まわりぐらい大きめな鉢に植付けます。
鉢土は崩さず、周りに新しい用土を詰めるように十分な潅水をして植え付けると失敗が少ないです。 - 日常の管理
鉢を日当たりの良い場所に置き、水切れのないように管理します。
ブルーベリーは日当たりの良い場所を好みます。また、前項に書いたとおり水切れにとても弱いので、鉢土の表面が乾いてきたら水をやるようにします。
あまり頻繁に鉢土が乾くようであれば、一回り大きめな鉢に植え替えるか、または、使う用土を保水性のあるものに変えるのが良いと思います。また、土の表面にマルチング(厚さ3~5cm)をすると蒸散をおさえます。 - 施肥
春、芽が動き出す前(3月/4月上旬)に元肥をやります。また、収穫が終わった頃にお礼肥をやります。肥料をしっかり施すと見違えるように大きくなります。 - 植替え
一回り大きな鉢に植え替えても1年で鉢が根で一杯になりますので、毎年根鉢を崩しながら新しい用土で植替えることをお薦めします。
植替えの時期は、秋に芽の動きが止まった後、または、春に芽が動き出す前が良いです。